お好み焼き、海鮮だけじゃない! 広島で食べたいご当地グルメ

嚴島神社がある宮島や原爆ドーム、瀬戸内海に浮かぶ島々を橋で結んだしまなみ海道などといった名所がある広島は、広島ならではの食文化や瀬戸内海の恵みを存分に受けた食材など、魅力たっぷりのご当地グルメが味わえることでも知られています。
こちらでは数多くある広島のご当地グルメの中から、日本の粉もの文化の代表格「広島風お好み焼」、全国でも多くの収穫量を誇っている、旨みたっぷりの「カキ」や「アナゴ」、また、近年広島のソウルフードとして名乗りを上げている「ホルモン天ぷら」や「汁なし坦坦麺」を食べることができるちょっぴりディープなスポットをご紹介。ご当地グルメを食べて、気取らないすっぴんの広島に触れてみてはいかがでしょう。
広島風お好み焼き

小麦粉を水で溶いた生地をクレープのように鉄板に広げ、たっぷりのキャベツやモヤシ、そして豚肉、焼きそば、卵などを載せて重ね焼きをする、とってもヘルシーな広島のソウルフード、お好み焼き。生地と具材を混ぜ合わせて焼く関西風お好み焼きに対して、広島風お好み焼きとも呼ばれています。第2次大戦後に焼け野原となった地で作られたのが始まりと言われ、街の復興とともに具材も充実。広島のみならず日本全国のお店や夏祭りの屋台などで長く愛されている味でもあります。ヘラ(コテ)と呼ばれる道具で一口サイズに切り分けて口へ運ぶユニークな食べ方も是非お試しください。
かき

穏やかな波と潮の流れ、豊富なプランクトンなど、おいしいカキが育つ環境が揃う瀬戸内海の広島湾。カキは日本のさまざまな地域で養殖されていますが、この広島湾で養殖されるカキは日本一の出荷量を誇り、その歴史はなんと400年以上も前の室町時代からと言われています。大粒で肉厚、プリッとした食感、そして濃厚な甘みが特徴の広島産のカキ。カキ小屋と呼ばれるお店では、カキが旬を迎える冬から春先にかけて、獲れたての新鮮な殻付きカキを炭火で旨みたっぷりに焼き上げるBBQのような「浜焼きスタイル」で、リーズナブルに味わうことができます。
アナゴ

江戸時代からアナゴの名産地として知られているのが宮島。広島はカキの産地として有名ですが、そのカキを養殖する「カキいかだ」のまわりにはプランクトンが多く、アナゴのエサとなる小魚が豊富に生息することから、良質のアナゴが獲れると言われています。アナゴの旬は初夏、長雨が続く「梅雨」と呼ばれる季節です。この時期に獲れるアナゴは、「梅雨アナゴ」と呼ばれ、1年で最も脂が乗っていてとっても美味。瀬戸内海に浮かぶ島である宮島では、「漁師めし」が始まりと言われる「あなごめし」が有名。甘じょっぱいたれをつけて焼き上げたアナゴをごはんに載せたもので宮島にある専門店や駅で売られているお弁当「駅弁」などで味わうことができます。
ホルモン天ぷら

もともとは牛や豚を食肉加工する際に余ってしまっていた内臓部分を、有効活用する目的で天ぷらにしたことが始まりと言われるホルモン天ぷら。野菜や魚介類などに衣を付けて油で揚げる天ぷらは日本全国の家庭でもよく食べられていますが、ホルモンの天ぷらは広島ならでは。揚げた天ぷらにつけるピリ辛ダレが刺激的な、リーズナブルで美味しい広島の隠れたソウルフードです。そんなホルモン天ぷらの人気店として知られるのが「ホルモン天ぷら まめすけ」。純国産和牛にこだわった新鮮なホルモンを特製天ぷら粉で揚げて、サクサクっとした歯ごたえと旨みをいっぱいに味わうことができる地元でも人気のお店です。まな板に載ってサーブされる熱々の天ぷらを、付属の小型包丁で一口サイズに切っていただくユニークなスタイルも是非体験してみてください。
広島風汁なし担担麺

日本で担担麺と言えばたっぷりのスープに入ったラーメンタイプのピリ辛麺が主流ですが、担担麺の本場、中国四川省ではラー油や山椒(花椒)で味付けした「汁なし」タイプが一般的。こうした本場の担担麺をアレンジしたものが、近年、広島のご当地グルメとして人気を集めています。ブームの火付け役を担った店の一つが「中華そば くにまつ」です。ラー油・甜麺醤・芝麻醤など手作りの調味料をベースにした特製ダレに、自家製麺・肉みそ・刻んだネギ・山椒をたっぷりとのせた極上の一皿。タレ・麺・具材をしっかりと混ぜるのがより美味しく味わうポイントです。残ったタレにライスをプラスして食べるのも広島流。辛さは6段階、辛みのないタイプもあるので子供でも安心して楽しめます。
※2018年7月の西日本豪雨により、被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。広島方面への旅行をお考えの方は情報を確認の上でお出かけください。