【江口だんご 本店】 新潟きっての老舗だんご店で日本の伝統に触れて

創業は明治35年。初代の江口駒吉が信濃川中州(現長生橋)で、行きかう人々にだんごや煮しめなどを賄っていたところが江口だんごの始まり。以降、100年以上に渡って長岡市で営まれてきました。
日本の原風景のなかに建つ本店へ。美しい庭園も見逃せない!

本店があるのは、市街地から車で約15分の田園風景広がる山中に。といっても国道沿いにあるため、お店はすぐ見つけられるのでご安心を。目印は、この大きな団子!※食べられません。

これを目に焼き付けておいてくださいね。しかし、「これが団子屋?」な立派な佇まいにびっくり。入り口の暖簾の文字は、長岡の著名な書道家が書いたんだとか。

迫力のある力強い文字ですね。ここを通り過ぎると、すぐ店内・・・ではないんです。残念。外の廊下を少々歩いての入店になります。その途中には、こんな素敵なお庭があるんですよ。
春夏秋冬、それぞれの季節で違った景観が広がります。それでは、お庭を満喫したところでお店の中に入ってみましょう。
売り場と喫茶室が同居する店舗は、2棟の古民家を再生した和の空間

店内は土間造りになっています。見上げると、雪国建築の特徴である太い梁が通っています。吹き抜けの天井なので解放感満載ですね。売り場スペースを見ると、さまざまな商品が並んでいます。1年を通して、定番と季節商品合わせて70種類の商品を扱っているんだとか。
売れ筋トップはやっぱり新潟名物「笹だんご」です! 餡を使ったプリンも

こちらは、江口団子の代表的な商品です。写真左奥は、新潟名物の『笹だんご』(1個173円)。国内産のよもぎと餅米から作る団子には、やさしい甘味のあんこがたくさん詰まっています。笹の葉で包むことで風味がよくなります。ほかにも、写真手前の『五色団子』(756円)や、自家栽培した幻のもち米「大正餅」を使用した『むかしぼたもち』など個性的な和菓子が人気。そして、注目はプリン!和菓子屋ならではの、だんごのあんをプリンに応用しています。味は醤油やゴマなどさまざま。まさか、洋菓子まであるだなんて驚きですね。

そして、先ほどご紹介した『笹だんご』を造る様子を店内から見ることもできます。あんこ入りのよもぎ団子を、笹で包んでいきます。しかし、その手の動きの早いこと! 1個を10秒ほどで仕上げるという早業はお見事! そんな職人技も楽しめる1階ですが、2階には喫茶室を設けています。
喫茶室では伝統の抹茶や甘味も楽しめる

木のインテリアが置かれた、純和風な雰囲気が漂います。奥の大きな窓には、里山の景観が広がり癒されます。どんなメニューが味わえるのか、覗いてみましょう。

『あんみつ』(594円)。寒天や団子、栗が乗った大定番の和スイーツは人気!

お次は『五色団子 お抹茶セット』(648円)です。コロコロと色鮮やかな団子がかわいいですね~!甘い団子を食べて、そのあとに抹茶を飲んでビター&スイートな味を楽しんでください。抹茶は、新潟県村上市特産の「村上煎茶」にも変更することができるので、気になった方はこちらもおすすめです。

そして、こちらは長岡市ならではのメニュー『長岡赤飯御前』(972円)は、長岡の郷土料理である「醤油赤飯」や小鉢がついた一品。一般的な赤飯とは違い、ほんのり醤油の風味がきいた甘じょっぱい味付けでおいしいんです。ランチに喫茶に幅広く利用できるのは、うれしい!
別邸の「餅土間」で楽しい和菓子造り体験にチャレンジ

ここは先ほどの売り場がある母屋の向かいにある「餅土間」という、2014年にできた体験施設です。

「土間じゃない・・・」とお思いの方、おっしゃる通りです。こちらは写真の通りフローリングとなっております。なぜ「土間」なのかというと、「日本古来の土間は家々の炊事場や作業場としての機能がありました。そこにはかまどがあり、家庭の味の継承や地域の習慣を学ぶ場となっていました。そこに習い、江口だんごが長年続けてきた和菓子の伝統を体感し、皆さんに楽しんでもらえる場になってほしいという思いを込めて『餅土間』と名付けたのです」と代表の江口さん。キッチンには、その言葉通りかまど風の作業台が設置されていました。

これが、そのかまど風の作業台です。実際にお米を炊いたり、お団子を蒸したりなどの調理もできます。
そんな餅土間では、串団子やどら焼き、笹団子などを作る体験ができます。平日は団体のみの要予約制、休日は少人数での体験が可能ですが、要予約のコースがあるので事前に問い合わせてください。料金は1人800円~。
見どころは、まだまだ! 次は本店の母屋に隣接するカフェへ

ここは、本店に隣接するカフェ「雪甘月(ゆきかんげつ)」。和菓子が主役の江口だんごですが、こちらは洋菓子が味わえる蔵つくりのカフェとなっています。おすすめのメニューはこちら。

この『雪甘月ロール』(432円)は「雪国の月」をイメージして作られたケーキ。ふわふわな生地には、村上市にある養鶏場・オークリッチのうまみたっぷりの卵をふんだんに使用しています。おまけに添加物不使用なので、体にやさしいんですよ。2019年3月末までは、小国和紙とコラボしギャラリーショップ兼カフェとして土日のみ営業しています。メニューは2階で味わえます。

1階でお買い物を楽しんだ後に、ぜひ利用してみてください。売り場と喫茶室のある母屋、和菓子作り体験ができる「餅土間」、蔵つくりのカフェ「雪甘月」と見どころ満載の江口だんご。日本古来の伝統や新潟の魅力を存分の感じて楽しみましょう!